CPUの性能比較表をまとめました。指標には、BTO業界でも「標準的な物差し」として広く用いられているPassMarkスコアを採用しています。比較にあたっては、表面的なスペック(コア数やクロック周波数)だけでなく、世代(アーキテクチャ)に注目することが重要です。設計の刷新によりIPC(クロックあたりの命令実行効率)が改善されるため、カタログスペック以上の性能差が生まれるからです。
また、微細化された最新プロセスにより、低消費電力と旧世代ハイエンド超えの処理能力を両立している点も見逃せません。本表では最新スコアに加え、TDPや価格(赤字は中古価格)を網羅しています。用途に応じた最適なプロセッサ選びにご活用ください。関連記事も用意しています。
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CPU性能比較表【デスクトップ向け】
型番の見方

| 製品名 | ブランド | シリーズ | 世代 | グレード | サフィックス |
|---|---|---|---|---|---|
| Core Ultra 7 265KF | Core Ultra | 7 | 2 | 65 | KF |
| Ryzen 7 9800X3D | Ryzen | 7 | 9 | 800 | X3D |
| Core i7-14700K | Core i | 7 | 14 | 700 | K |
CPUの型番(製品名)には、そのモデルの性能や特性を示す重要な情報が凝縮されています。ここでは、最新の「Intel Core Ultra 7 265KF」と「AMD Ryzen 7 9800X3D」を例に、各項目の意味を詳しく見ていきましょう。Intelは長年親しまれた「Core i」ブランドから、新たに「Core Ultra」ブランドへと移行しました。
デスクトップ向けでは「Core Ultraシリーズ2」が実質的な初代(最新世代)となる点に注意が必要です。参考として旧世代のCore i7-14700KFも掲載しています。基本的な見方は旧世代のCore iシリーズやRyzenシリーズと共通しています。各要素を分解すると、メーカー・ブランド・シリーズ・世代・グレード・サフィックス(接尾辞)が判別できます。
①ブランド
メーカーを象徴する名称です。Intelは「Core Ultra」、AMDは「Ryzen」を展開しています。
Intel Core Ultra
安定したマルチコア性能とゲーム性能のバランスのよさが魅力です。クリエイティブからゲームまで幅広い用途で迷ったらこれと言える安定感があります。アプリケーション側での最適化が実行されやすいです。
AMD Ryzen
独自の技術が光るブランドです。特に3D V-Cache搭載モデルは、ゲーム特化型CPUとして圧倒的なパフォーマンスを誇ります。2026年4月に発売されたIntel Core Ultraシリーズ2 Plusでも太刀打ちできないほどです。
②シリーズ
そのCPUがどの性能帯(クラス)に属するかを示します。数字が大きいほど上位モデルです。例えば「9」はフラッグシップ(最高峰)、「7」はハイクラスを意味します。後述する世代と組み合わせて判断するのがコツです。
- Intel: Core Ultra 9 > 7 > 5
- AMD: Ryzen 9 > 7 > 5 > 3
③世代
世代はそのCPUの新しさを意味します。Intelの最新世代はCore Ultraシリーズ2およびシリーズ2 Plus、AMDの最新世代はRyzen 9000シリーズです。Core Ultra 7 265KF・Ryzen 7 9800X3D共に最新世代のCPUです。同じシリーズ及びグレードなら世代が新しい方が性能が高いです。設計(アーキテクチャ)の進化により、新しい世代の下位モデルが、古い世代の上位モデルを凌駕することも珍しくありません。
④グレード
シリーズ内でのさらに細かなランク付けです。基本的には「下3桁(または2桁)の数字が大きいほど高性能」と覚えておけば間違いありません。
- Intel Core Ultra: 285 (9シリーズ) / 265 (7シリーズ) / 245 (5シリーズ)
- AMD Ryzen: 950 / 900 (9シリーズ) 、 800 (7シリーズ) など
⑤サフィックス(接尾辞)
サフィックス(接尾辞)は、型番の末尾につくアルファベットで、そのモデルの「付加機能」や「特性」を表します。IntelとAMDで少し特性が異なるので別々に整理しておくとわかりやすいと思います。Core Ultra 7 265KのKは倍率ロックフリーモデルを、Ryzen 7 9800X3DのX3Dは3D V-Cache搭載モデルを意味します。
Intel
| サフィックス | 説明 |
|---|---|
| X | プロ仕様:HEDT(High-End Desktop)向けモデル |
| KS | 特別仕様:Kモデルの中から選別された最高クロック個体 |
| K | 倍率ロックフリー:オーバークロック対応の高性能モデル |
| KF | Kモデル(GPUレス):内蔵GPU非搭載版、別途グラボ必須 |
| F | 通常モデル(GPUレス):内蔵GPU非搭載版、別途グラボ必須 |
| T | 省電力:スリムPC等に向く低消費電力版 |
| 無印 | 標準モデル:消費電力と性能のバランスが良い普及型 |
| HX/HK/H/U | ノートPC向け:HXは最高性能、HK/Hは高性能、Uは省電力 |
Intel製CPUで人気があるのは無印モデル及びそのCPU内蔵グラフィックス非搭載のFモデルです。グラフィックボード搭載が前提のゲーミングPCの場合Fモデルで問題ありません。Core Ultra 7 265FやCore Ultra 225Fなどが該当します。これらのCPUはオーバークロックができないものの電力制限の解除でKシリーズに匹敵する高いパフォーマンスを発揮します。Core Ultra 9シリーズはお仕事でクリエイティブ作業を考えている方向けです。コストパフォーマンスが高いわけではありませんが、作業効率が上がり生産性アップにつながります。
AMD
| サフィックス | 説明 |
|---|---|
| X3D | ゲーム特化:大容量キャッシュ搭載。最強のゲーム性能を誇る |
| X | 高クロック:標準モデルよりも高い動作周波数に設定されたモデル |
| F | グラフィックスレス:内蔵GPU非搭載モデル、別途グラボ必須 |
| 無印 | 標準モデル:電力効率が高い。運用次第ではXと同等の性能を発揮 |
| G | 高性能内蔵GPU:グラボなしでも軽いゲームが動くモデル |
| HX/HS/U | ノートPC向け:HXはハイエンド、HSは省電力、Uは薄型軽量ノート向け |
AMDのおすすめは、何と言ってもゲーム性能を極めた「X3D」モデルです。このモデルのおかげでAMDのシェアは急速に拡大しています。また、最新のRyzen 9000シリーズは従来の弱点だったシングルスレッド性能も大幅に強化されており、Intelのハイブリッドアーキテクチャに引けを取らない水準に達しています。



