CPUの性能比較表をまとめました。指標には、BTO業界でも「標準的な物差し」として広く用いられているPassMarkスコアを採用しています。比較にあたっては、表面的なスペック(コア数やクロック周波数)だけでなく、世代(アーキテクチャ)に注目することが重要です。設計の刷新によりIPC(クロックあたりの命令実行効率)が改善されるため、カタログスペック以上の性能差が生まれるからです。
また、微細化された最新プロセスにより、低消費電力と旧世代ハイエンド超えの処理能力を両立している点も見逃せません。本表では最新スコアに加え、TDPや価格(赤字は中古価格)を網羅しています。用途に応じた最適なプロセッサ選びにご活用ください。関連記事も用意しています。
- ゲーム用途の方:ゲームにおすすめのCPUと選び方
- ノートPC検討中の方:CPU性能比較表【ノートパソコン向け】
この記事は、中古ゲーミングPC専門店アドパソ(運営:株式会社オールスタンダード・横浜市)が制作しています。実機の仕入れ・検品・販売を日常的に行う長井(店長)が内容を監修し、価格データは毎日自動更新しています。
CPU性能比較表【デスクトップ向け】
主要CPUの選び方メモ
比較表の中でも売れ筋・問い合わせの多い15モデルについて、表の数字だけでは分からない位置づけと新品・中古どちらが得かを短くまとめました。中古PCを実際に仕入れ・検品・販売している立場からの所感も添えています。ゲーム用途での詳しい評価はゲームにおすすめのCPUと選び方を参照してください。各モデルの今日の最安値は比較表で確認できます。
Ryzen 7 9800X3D
現行のゲーム向け定番。3D V-Cache(大容量L3キャッシュ)の効果でゲームだけならより高価な上位モデルと同等以上のパフォーマンスを見込めます。ゲーム最優先ならRyzen 7 9800X3D、迷ったらRyzen 7 9800X3Dと言える立ち位置です。マルチコア性能は表のPassMark順位どおり上には上がいるので、動画編集など作業寄りなら後述のRyzen 9 9950X3DかRyzen 7 9700Xも検討を。ソケットはAM5でDDR5必須。人気ゆえ中古もあまり値崩れしません。まだまだ現役使用しているユーザーが多く中古の入荷は多くありません。価格も新品との差が小さくコスパは伸び悩みます。ゲーム用途の詳細はゲーム向けCPU解説をご確認ください。
Ryzen 9 9950X3D
16コアのマルチ性能と3D V-Cacheのゲーム性能を両取りしたフラッグシップ。配信しながらの高fpsゲーム、ゲームも制作も1台で済ませたい人向けです。逆にゲームしかしないならRyzen 7 9800X3Dとの体感差は小さく、差額をGPUに回す方が確実に速くなります。TDPが大きいので空冷なら大型クーラー推奨。この価格帯は新品保証の価値が大きいです。中古価格も10%程度安いぐらいでほとんど変わらないです。今の段階なら新品を選択する方が満足度が高いと思います。
Ryzen 7 7800X3D
前世代のゲーム定番で、いまは中古・型落ちの主戦場です。ゲーム性能はRyzen 7 9800X3Dの一段下に付けますが、フルHD〜WQHDのゲーミングなら今でも十分第一線です。AM5なのでマザーボードを流用して将来9000系X3Dへ載せ替えられるのも強み。新品在庫は減少傾向のため、価格がこなれた中古を狙うのが現実的です。中古の在庫量はそこそこ増えてきていますが、価格もそこまで下落していません。長く使えるモデルなので購入して後悔はしないと思います。AM5プラットフォームになりCPU側にピンがなくなり不良品リスクが軽減されています。
Ryzen 7 9700X
8コアの万能ハイクラスCPU。X3Dほどゲーム特化ではない代わりに、TDP 65Wの扱いやすさと作業・ゲーム両対応のバランスが持ち味です。コスパ列を見ると同価格帯のIntel勢(Core Ultra 5/7)が数値上は上に来ることが多いので、AM5で組みたい・省電力重視・将来X3Dに載せ替える前提という人に向きます。中古はまだ球数が少なめです。3D V-Cache搭載モデルと比べるとやや人気は落ちますが中古になると新品より20%程度下がっているのでコスパは良好です。
Ryzen 5 9600X
AM5の6コアミドル。ゲーム+普段使いの標準的な構成で、ミドルGPU(RTX 5060 Ti/RX 9060 XTクラス)と組むならCPUがボトルネックになりにくい実用ラインです。同価格帯では245K/KFがマルチ性能で上回る点、廉価な9600・9500Fという弟分がいる点も表で見比べてください。DDR5込みの総額で予算が厳しければ、後述の7500Fが定番の逃げ道です。新品と中古での価格差が大きく中古がねらい目といえます。保証をしっかり確認しておきましょう。
Ryzen 5 7500F
内蔵GPUなし(F付き)の6コアで、グラボ搭載が前提の、ゲーミングPCにおけるコスパ定番。性能はRyzen 5 9600系の一段下ですが、浮いた予算をGPUに回せば体感はほぼ勝てます。競合のCore Ultra 5 225と比べても見劣りしません。一方で、国内では単体販売がほとんどなかったCPUなので中古市場の流通量は極端に少ないです。当サイトでも販売実績はありません。新品のBTOパソコンで人気がありますので、今後搭載BTOパソコンが中古市場に流れてくるかもしれません。
Ryzen 5 5600/5500
AM4最終盤の激安6コアモデル。新品コスパランキングの常連で、DDR4メモリ・安価なマザーボードと組み合わせて総額を最小化できるのが最大の武器です。絶対性能は現行ミドルの半分前後(表のPassMark参照)なので、フルHD・設定調整前提のライトゲーミングや事務用と割り切って選ぶモデル。Ryzen 5 5500はRyzen 5 5600よりさらに安い代わりにPCIeがGen3制限など割り切りが必要になります。予算最優先ならまずここ、少しでも余裕があればAM5へ。
Ryzen 5 3600(中古)
中古コスパランキングの上位常連。ただし2019年のCPUなので、シングル性能は現行の6〜7割程度しかなく、最新ゲームでは足を引っ張る場面があります。向いているのは余っているAM4マザーの再利用、サブ機・事務機を最安で仕立てるケース。メイン機のゲーミング用途なら、同じ中古でもRyzen 5 5600X以上か、いっそ新品Ryzen 5 5600をおすすめします。なお、AM4ソケットはCPU側にピンがついているので破損リスクが高く中古の選定はやや難しいです。状態確認が必須です。
Core Ultra 7 270K Plus
Intel現行世代の上位。表のとおりPassMarkはRyzen 9級に迫りつつ価格は一段下で、マルチ性能あたりのコスパで選ぶなら現行Intelの本命です。ゲーム特化ではX3D勢に譲りますが、「配信・エンコード・複数作業+ゲームも」という使い方に強い。ソケットLGA1851は第12〜14世代のLGA1700と互換がない点だけ注意(マザーボードごと更新になります)。
関連記事:Intel製CPUのソケットとチップセットの互換性チェックツール
Core Ultra 7 265K/265KF
Arrow Lake世代のモデルで、後継のRefresh版(Plusシリーズ)が発売されたことで実売では値下がりが進みコスパ枠に入ってきた20コア。KFは内蔵GPU無効の代わりに数千円安く、グラボ前提なら合理的な選択です。Core Ultra 7 270K Plusとの価格差が小さいタイミングでは上位を、開いているときは265KFを、と表の今日の価格で決めるのが正解です。ゲーム重視なら同予算でRyzen 7 9800X3D(またはGPUグレードアップ)との比較を。
Core Ultra 5 250K Plus/250KF Plus
Core Ultra 5の価格でCore Ultra 7に近いマルチ性能を狙ったPlusシリーズ。コスパランキングで常に上位に入る、現行Intelミドルの実力派です。素のCore Ultra 5 245Kとの差はコア構成によるマルチ性能で、シングル・ゲーム性能の差は小さめ。ハイクラスGPU(RTX 5070・RX 9070など)までなら力不足を感じにくい組み合わせです。KF(内蔵GPUなし)はグラボ前提なら数千円の節約になります。
Core Ultra 5 245K/245KF
本稿更新時点で新品コスパランキング1位の定番。3万円前後でPassMark 4万超という数字は、ひと世代前のCore i7を超える水準です。ゲームも作業もこなす万能型で、「予算を抑えつつ現行世代で組みたい」人の第一候補。次に紹介しているCore Ultra 5 225との価格差がそこまで大きくないため、迷ったら245K/KF側に寄せるのがおすすめです。X3D勢のようなゲーム特化の伸びはないので、高リフレッシュレート競技ゲーム最優先ならゲーム向け解説でX3Dと比較してから決めてください。
Core Ultra 5 225/225F
現行Intelのエントリー。事務・普段使い・ライトゲーミングまでを安くまかなう必要十分ラインで、コスパ数値も安定して高い枠です。上のCore Ultra 5 245K/KFとの価格差が小さいときはCore Ultra 5 245K/KFに寄せる方が後悔しません。ここも表の今日の価格で判断を。Fは内蔵GPUなしなので、グラボを載せない事務用途なら無印の225を選んでください。
Core i9-13900K(中古)
中古ハイエンドの代表格。新品ハイエンドの半額前後でPassMark 6万級が手に入るため、中古コスパランキングでも上位に入ります。ただし第13・14世代のK付きは高負荷での劣化・不安定化問題が報じられた世代なので、中古では最新マイクロコードのBIOSで運用されていたかと電力設定が重要です。当店ではCinebenchなどでの負荷テストを行い状態を確認のうえ販売しています。この一手間が中古でCore i9を安心して選べるかの分かれ目です。
Core i5-14400F
旧世代LGA1700の残り福。性能は現行225F前後ですが、DDR4対応の安価なマザーボードが選べるため、総額では現行世代より安く組めるケースがあります。第14世代の無印(非K)は劣化問題の影響が小さいとされる電力帯で、中古でも比較的安心して選びやすいモデル。新品在庫と中古価格が逆転しやすい時期なので、表で両方の価格を見比べてください。中古のタマも多く価格が下がりやすいです。当ショップでは一世代前のCore i5-13400の取り扱いが多いです。
ここに挙げていないモデルも含め、全モデルの本日の価格とコスパは比較表で毎日更新しています。中古個体の状態や在庫についてはアドパソの販売ページもあわせてどうぞ。
CPU選びの質問を受け付けています
「この構成で大丈夫?」に店長が答えます
用途と予算を添えてお問い合わせフォームまたはLINEからどうぞ。中古PCを日々検品・販売している立場から回答します。よくいただく質問は、個人が特定されない形でこのページのQ&Aに追加し、記事を育てていきます。
CPU比較表のよくある質問
コスパはどうやって計算していますか?
「性能(PassMark)」と「ゲーム性能」の列は何が違いますか?
中古のCPUを選んでも大丈夫ですか?
新品と中古、どちらを選ぶのが得ですか?
型番末尾の「F」や「K」は選んでも問題ないですか?
型番の見方

| 製品名 | ブランド | シリーズ | 世代 | グレード | サフィックス |
|---|---|---|---|---|---|
| Core Ultra 7 265KF | Core Ultra | 7 | 2 | 65 | KF |
| Ryzen 7 9800X3D | Ryzen | 7 | 9 | 800 | X3D |
| Core i7-14700K | Core i | 7 | 14 | 700 | K |
CPUの型番(製品名)には、そのモデルの性能や特性を示す重要な情報が凝縮されています。ここでは、最新の「Intel Core Ultra 7 265KF」と「AMD Ryzen 7 9800X3D」を例に、各項目の意味を詳しく見ていきましょう。Intelは長年親しまれた「Core i」ブランドから、新たに「Core Ultra」ブランドへと移行しました。
デスクトップ向けでは「Core Ultraシリーズ2」が実質的な初代(最新世代)となる点に注意が必要です。参考として旧世代のCore i7-14700KFも掲載しています。基本的な見方は旧世代のCore iシリーズやRyzenシリーズと共通しています。各要素を分解すると、メーカー・ブランド・シリーズ・世代・グレード・サフィックス(接尾辞)が判別できます。
①ブランド
メーカーを象徴する名称です。Intelは「Core Ultra」、AMDは「Ryzen」を展開しています。ブランドの特徴を知りたい方は、「AMDとIntelのCPUを完全比較【2026年】」を参考にしてください。
Intel Core Ultra
安定したマルチコア性能とゲーム性能のバランスのよさが魅力です。クリエイティブからゲームまで幅広い用途で迷ったらこれと言える安定感があります。アプリケーション側での最適化が実行されやすいです。
AMD Ryzen
独自の技術が光るブランドです。特に3D V-Cache搭載モデルは、ゲーム特化型CPUとして圧倒的なパフォーマンスを誇ります。2026年4月に発売されたIntel Core Ultraシリーズ2 Plusでも太刀打ちできないほどです。
②シリーズ
そのCPUがどの性能帯(クラス)に属するかを示します。数字が大きいほど上位モデルです。例えば「9」はフラッグシップ(最高峰)、「7」はハイクラスを意味します。後述する世代と組み合わせて判断するのがコツです。
- Intel: Core Ultra 9 > 7 > 5
- AMD: Ryzen 9 > 7 > 5 > 3
③世代
世代はそのCPUの新しさを意味します。Intelの最新世代はCore Ultraシリーズ2およびシリーズ2 Plus、AMDの最新世代はRyzen 9000シリーズです。Core Ultra 7 265KF・Ryzen 7 9800X3D共に最新世代のCPUです。同じシリーズ及びグレードなら世代が新しい方が性能が高いです。設計(アーキテクチャ)の進化により、新しい世代の下位モデルが、古い世代の上位モデルを凌駕することも珍しくありません。
④グレード
シリーズ内でのさらに細かなランク付けです。基本的には「下3桁(または2桁)の数字が大きいほど高性能」と覚えておけば間違いありません。
- Intel Core Ultra: 285 (9シリーズ) / 265 (7シリーズ) / 245 (5シリーズ)
- AMD Ryzen: 950 / 900 (9シリーズ) 、 800 (7シリーズ) など
⑤サフィックス(接尾辞)
サフィックス(接尾辞)は、型番の末尾につくアルファベットで、そのモデルの「付加機能」や「特性」を表します。IntelとAMDで少し特性が異なるので別々に整理しておくとわかりやすいと思います。Core Ultra 7 265KのKは倍率ロックフリーモデルを、Ryzen 7 9800X3DのX3Dは3D V-Cache搭載モデルを意味します。
Intel
| サフィックス | 説明 |
|---|---|
| X | プロ仕様:HEDT(High-End Desktop)向けモデル |
| KS | 特別仕様:Kモデルの中から選別された最高クロック個体 |
| K | 倍率ロックフリー:オーバークロック対応の高性能モデル |
| KF | Kモデル(GPUレス):内蔵GPU非搭載版、別途グラボ必須 |
| F | 通常モデル(GPUレス):内蔵GPU非搭載版、別途グラボ必須 |
| T | 省電力:スリムPC等に向く低消費電力版 |
| 無印 | 標準モデル:消費電力と性能のバランスが良い普及型 |
| HX/HK/H/U | ノートPC向け:HXは最高性能、HK/Hは高性能、Uは省電力 |
Intel製CPUで人気があるのは無印モデル及びそのCPU内蔵グラフィックス非搭載のFモデルです。グラフィックボード搭載が前提のゲーミングPCの場合Fモデルで問題ありません。Core Ultra 7 265FやCore Ultra 225Fなどが該当します。これらのCPUはオーバークロックができないものの電力制限の解除でKシリーズに匹敵する高いパフォーマンスを発揮します。Core Ultra 9シリーズはお仕事でクリエイティブ作業を考えている方向けです。コストパフォーマンスが高いわけではありませんが、作業効率が上がり生産性アップにつながります。
AMD
| サフィックス | 説明 |
|---|---|
| X3D | ゲーム特化:大容量キャッシュ搭載。最強のゲーム性能を誇る |
| X | 高クロック:標準モデルよりも高い動作周波数に設定されたモデル |
| F | グラフィックスレス:内蔵GPU非搭載モデル、別途グラボ必須 |
| 無印 | 標準モデル:電力効率が高い。運用次第ではXと同等の性能を発揮 |
| G | 高性能内蔵GPU:グラボなしでも軽いゲームが動くモデル |
| HX/HS/U | ノートPC向け:HXはハイエンド、HSは省電力、Uは薄型軽量ノート向け |
AMDのおすすめは、何と言ってもゲーム性能を極めた「X3D」モデルです。このモデルのおかげでAMDのシェアは急速に拡大しています。また、最新のRyzen 9000シリーズは従来の弱点だったシングルスレッド性能も大幅に強化されており、Intelのハイブリッドアーキテクチャに引けを取らない水準に達しています。


